球磨・人吉地方には相良三十三観音の札所があります。
相良三十三観音巡りと称して春と秋のお彼岸になると そのすべての札所が開帳となり、たくさんの人が相良三十三観音巡礼の旅に球磨・人吉に訪れます。
2015(平成27)年には 日本遺産認定された構成文化財にひとつに選ばれました。
球磨・人吉の観光の目玉として注目されているのではないでしょうか!
私も平成19年から9年間、秋のお彼岸に全ての札所を巡礼したんですよ。
周辺の風景が変わったり、駐車場が整備されたり、観音堂が建て替えられたりと、9年の間には目に見えて変化している札所もあります。
観光しやすいように整備されていたのかもしれませんね。
その間たくさんの写真を撮りました。
写真と共にこの9年間の相良三十三観音をご紹介したいと思います。
一緒に観音さまに会いにでかけましょう!
相良三十三観音巡りの歴史
相良三十三観音の札所が成立したのは、はっきりとはわかっていません。
寛政6年(1794年)に「御郡中観音堂三十三所巡礼之次第病升和歌」が残されていたといいます。
200年以上も前の江戸時代中期には 札所ができていたのですね。
各札所の観音さまにはそれぞれのご利益があります。
球磨・人吉地方にはその頃には、500個余りのお堂が建っていました。
たくさんの仏が祀られていたようですが、その中からどうやって札所を選定したのでしょうか?
相良三十三観音の札所は球磨村から水上村まで、球磨・人吉を囲むように点在しています。
三十三の札所を全てめぐると、球磨・人吉を一周するように選定したのかも!
いろいろな背景があったのでしょう。
まだ車もなかった時代。
「彼岸宿」もあったということから、歩いて何日もかけての巡礼だったのでしょう。
相良三十三観音に関する文献もいくつかあるようです。
歴史も気になります。
機会があれば調べてみようと思います。
開帳の時期はいつ?
相良三十三観音の札所は、通年開放されている観音堂と 一斉開帳の時しか開放されない観音堂があります。
一斉開帳されるのはお彼岸の時期です。
春・・・お彼岸の中日(1日のみ)
秋・・・お彼岸の7日間
春は1日だけの開帳です。
秋の開帳は7日間あるので、時間に余裕があれば2~3日かけてゆっくり観音巡りをするのをおすすめします。
一斉開帳の時には、ご近所の方のお茶の接待もあり、これも観音巡りの楽しみの一つです。
札所について
各札所の場所を紹介しておきます
札 所 | 観音名 | 住 所 | 開放時期 |
一番札所 | 清水観音 | 人吉市願成寺町 | 通年開放 |
二番札所 | 中尾観音 | 人吉市浪床町 | |
三番札所 | 八瀬が津留観音 | 人吉市西間上町 | |
四番札所 | 三日原観音 | 人吉市下戸越町 | |
五番札所 | 鵜口観音 | 球磨村渡 | |
六番札所 | 嵯峨里観音 | 人吉市下原田町 | |
七番札所 | 石室観音 | 人吉市下原田町 | 通年開放 |
八番札所 | 湯の元観音 | 人吉市温泉町 | |
九番札所 | 村山観音 | 人吉市城本町 | 通年開放 |
十番札所 | 瀬原観音 | 人吉市九日町 | 通年開放 |
十一番札所 | 永田(芦原)観音 | 人吉市瓦屋町 | 通年開放 |
十二番札所 | 合戦嶺観音 | 山江村山田 | 通年開放 |
十三番札所 | 観音寺観音 | 人吉市願成寺町 | |
十四番札所 | 十島観音 | 相良村柳瀬 | |
十五番札所 | 蓑毛観音 | 相良村柳瀬 | |
十六番札所 | 深水観音 | 相良村深水 | |
十七番札所 | 上園観音 | 相良村川辺 | |
十八番札所 | 廻り観音 | 相良村川辺 | |
十九番札所 | 内山観音 | あさぎり町深田 | |
二十番札所 | 植深田観音 | あさぎり町深田 | |
二十一番札所 | 永峰観音 | あさぎり町深田 | |
二十二番札所 | 上手観音 | あさぎり町須恵 | |
二十二番札所 | 覚井観音 | あさぎり町須恵 | 通年開放 |
二十三番札所 | 栖山観音 | 多良木町黒肥地 | 通年開放 |
二十四番札所 | 生善院観音 | 水上村岩野 | |
二十四番札所 | 龍泉寺観音 | 水上村岩野 | 通年開放 |
二十五番札所 | 普門寺観音 | 湯前町下城 | |
二十六番札所 | 上里の町観音 | 湯前町上里 | |
二十七番札所 | 宝陀寺観音 | 湯前町東方 | |
二十八番札所 | 中山観音 | 多良木町久米 | |
二十九番札所 | 宮原観音 | あさぎり町岡原 | |
三十番札所 | 秋時観音 | あさぎり町上 | |
三十一番札所 | 土屋観音 | 錦町一武 | 通年開放 |
三十二番札所 | 新宮寺六観音 | 錦町西 | 通年開放 |
三十三番札所 | 赤池観音 | 人吉市赤池水無町 |
二十二番札所と二十四番札所がそれぞれ2か所あるのです。